繭(まゆ)のつぶやき

第26回世界アルツハイマーデー記念講演会 健康で幸せに生きるには『つながり』と『笑顔』がカギ!

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こんにちは、天乃 繭です。

 

前回の記事『日々の認知症介護で溜まったストレスの解消に、世界アルツハイマデー記念講演に行ってみるのも一つのて。自分に新しい風を!!』で紹介した、公益社団法人 認知症の人と家族の会主催の、

『第26回 世界アルツハイマーデー記念講演会』

に行ってきました~。

 

この記事を読まれている方の中にも行かれた方、いるかもしれないですね♪

行かれた方は再度思い返してもらえるように、そして行かれなかった方は当日どんな内容だったのかがわかるように書いていこうと思います。

 

講演会のテーマ、そして講師の先生は?

今年の記念講演会のテーマは、

 

『人生100年時代の "健” 学 ~これであなたも幸せに!~』

 

でした。

 

そして講師の先生は、

 

中村 伸一 先生

 

中村先生は、福井県おおい町の名田庄(なだしょう)診療所の所長で、『寄りそ医』として在宅診療を中心に、多くの人の看取りを行ってきていらっしゃるそうです。

そして、NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』やドラマ『ドロクター』で地域医療のスペシャリストとして紹介された先生なんです。

 

 

この記念講演は、『アルツハイマー月間』にちなんで開催されるので、講師の先生は『認知症』の専門医とか『認知症』に精通している先生なんだと、私勝手に思い込んでました。

 

講演が始まり、先生の自己紹介的なことを聞いていると。。。

中村先生が診ている地域では、老衰や末期ガンの人を看取ることが多いそうで、認知症の人はあまりいないようなのです。(← おそるべし福井県!!)

なので、中村先生は、『認知症』の専門医というわけではなかったのです。

 

私も去年初めてこの記念講演会に参加したので、それまではどのような先生が講師としていらっしゃっていたのかはわかりません。

けれど、講師の先生は『認知症』に精通している先生なんだと勝手に思い込んでいた私は、そうでないことを知って最初はちょっと驚きましたが、中村先生の話は、地域医療で『寄りそ医』としてたくさんの人達とかかわってきた経験があるからこその貴重なお話で、笑いあり、涙ありの講演でした。

 

中村先生のお話は、『認知症』であるかどうかにかかわらず、

『人として、幸せな一生を送る』

という大きなテーマで、時には考えさせられ、そしてまたある場面では心がホッコリと温まるようなお話でした。

 

 

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『健康』の定義って? 中村先生が好む定義を紹介!

『健康の定義』とは。。。。

このように聞かれた時、あなたならどのように答えますか?

 

漠然としたイメージは誰でも持っているはずです。

でも、改めて聞かれて言葉に表すとなると、いきなり難しくなってしまいますよね。

 

例えば。。。

世界保健機関(WHO)が定義している一部を抜粋してみると、

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。

となっています。

 

ん~。。。?! って思いませんかぁ?

肉体的にも、精神的にも、社会的にも、全てが満たされている状態?!

 

全てが満たされている人なんて、ほとんどいないんじゃないでしょうかね?!

この定義に当てはまる人なんて、ごくごく一部の人であって、その一握りの人を除いては、みんな『健康ではない』、つまりは『不健康な状態』となってしまうように思うのですが。。。

 

中村先生も色々とネット検索したようですが、どれを見てみてもピンとこない。

堅苦しい言葉で、きれいごとに、いかにもそれらしく書かれているだけだと。

 

先生が見つけた一番好む定義とは。。。

順天堂大学スポーツ健康科学部の島内憲夫教授が定義した、

たとえ病気や障害を持っていても、いきいきと生きている、生きようとしている状態

だそうです。

 

うん、これならより親しみのある言葉で書かれていて、うなずけますね!

健康であるに越したことはないけれど、例え今病気であっても、障害があったとしても、その人なりに心が輝いて生き生きとした時間を過ごすことができていれば、それは何事にも代えがたいですよね。

 

私もこの島内憲夫教授の『健康』の定義、賛成です!

 

でもちょっと待って!

易しい言葉で分かりやすく定義してくれているけど、これをいざ自分に当てはめてみると。。。。

私は、生き生きと生きてる?

生きようとしてる?

そうではない自分が浮き彫りにされてしまいます。

 

あなたはどうですか?

 

 

人の寿命に影響を与えるのは、『つながり』があるか、『笑顔』であるかどうかだった!!

人生100年時代と言われるようになった今、元気で長生きの秘訣や要因って何なんでしょうね?!

人に迷惑をかけながら長生き

これではイヤですものね。

 

中村先生は、30万人を対象に行った研究データを基に、お話をしてくれました。

 

<『つながり』があるかどうか>

健康で幸せで長生きをするためには、

  • タバコは吸わない
  • お酒を飲みすぎない
  • 適度な運動をする
  • カロリーを摂り過ぎない

などがまず誰でもすぐに頭に思い浮かぶことだと思いますが、それ以上に寿命に大きな影響を与えている大きな要因の1つ、

 

それは、

 

つながりがあること

 

だそうです。

 

習い事でもいいし、地域のボランティアでもいい。

学生時代の友人との集まりでも何でもいいそうです。

 

何をしているかではなく、とにかく人とのつながりをもっていることが大切と。

 

『認知症』の予防には、運動したり計算ドリルをやるといい、などとよく言われていますが、好きでもないのに予防のためという理由だけでやっていても効果はないそうです。

イヤイヤ運動やドリルをやるよりかは、とにかく人との交流・つながりをもつことのほうがよっぽど予防になると先生は言ってました。

 

データによると、

人とのつながりをもたず、運動等もしない人の場合には、要介護になるリスクが高くなる

逆に、

人とのつながりは持っているけど(=口を動かしている)、身体を使った運動は一切しない人では、要介護になるリスクは低くなる

んだそうです。

 

この話を聞いて、私はちょっとドキッとしちゃいました。

『認知症』の人の介護をしていると、会話って少なくなりませんか?

 

私の場合。。。

  • 母から話してくることがすっかり少なくなった
  • 話をしても会話が成立しない
  • 口を開けば怒ってしまうから黙っていよう

こんな感じで、私は家にいる時はあまりしゃべらなくなってしまっているんです。

 

職場でも、母のお迎えの時間の関係上絶対に残業は出来ない状況なので、勤務時間中はわき目も振らずに仕事をモクモクとこなしている、っていう感じなんです。

なので、職場の他の人に比べて断然会話は少なくなってしまうんです。

 

こんな状況では、自分も将来、要介護リスクが上がっちゃう~!!ですね(泣)

 

人とつながりをもち、会話を楽しむことを、これからは気を付けていきたいと思います。

 

 

<『笑顔』があるかどうか>

寿命に大きな影響を与えているもう1つの大きな要因は、

 

笑顔であること

 

だそうです。

 

これも研究データから、

『笑顔なし』の人は『笑顔あり』の人に比べて、平均寿命がなんと7歳も低いんだそうです。

 

凄いですね、『笑顔』の力!!

『笑顔』は『作り笑顔』でも効果があり、『笑顔なし』の人より平均寿命が長いんだそうです。

 

『介護』生活をしていると、『笑顔』もなくなってしまいますよね。

気が付けば無口で怖い顔をして眉間にシワ

これが私の定番の顔になっちゃってます、今。

 

 

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ポジティブとネガティブ、どっちが長生きできる?

ポジティブとネガティブとでは、どちらがより長生きできるんでしょうかね?!

 

これに関しても、85歳まで生存した割合を調べたところ、

 

日頃からポジティブな言葉を多く使う人では、90%

ポジティブな言葉は多用しない、もしくはネガティブな人では、34%

 

だそうです。

随分と違いますよね。

 

この結果から、ポジティブな言葉を使ってさえいれば長生きできるんだ、と思われるかもしれませんが、そうではないんです。

 

ポジティブな人はポジティブな故に、何かあっても、『まあ大丈夫だろう』と思いがちで、慎重さに欠けることにもつながり、それがきっかけで寿命を短くしてしまうこともあるんだとか。

 

結局のところ、ポジティブ過ぎてもダメ。

ネガティブ過ぎてもダメで。

一番バランスが取れているのは、

 

ポジティブ:ネガティブ = 3:1

 

の状態でいるのがベストなんだそうです。

 

何事も一方に偏ってはダメということですよね。

 

 

誰に介護されるのが一番長生きできるの?

高齢となったり『認知症』になった時、誰に介護されるのが一番長生きできるのか、ということについて調べたデータも紹介してくれました。

 

<女性が介護される場合>

夫に介護されるのが一番長生きできるんだそうです。

次いで、娘

一番早く亡くなってしまうのが、息子の嫁なんだそうです。

 

<男性が介護される場合>

上記の例からいくと、奥さんに介護されるのが一番長生きできるのかと思いきや、なんと。。。

息子の嫁

に介護されるのが一番長生きできるんだそうです。

 

さすが!! って感じですよね。

このデータの結果はわかりやすく、簡単に納得できちゃいますね。

 

 

上記の結果からみると、介護に限らず何事においても、血のつながった親子っていうのが一番難しいのかもしれないですね。

一番繋がりが深いはずなのに、一番うまくいかない関係だなんて。。。

血がつながっているからこそ、ということも言えますが、それにしてもちょっと寂しいですね。

 

夫婦にしても、息子の嫁にしても、結局は他人。

介護の仕事についている人が、

利用者さんには優しく接することができるのに、自分の親には同じように接することができない

と言っているのをよく耳にします。

こういったことは、血のつながりのない他人だからお互いにうまくいくのかもしれないですね。

 

 

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まとめ

如何でしたでしょうか?

今年の記念講演はこんな感じでした。

 

今年は『認知症』の専門医による講演ではありませんでしたが、私はよかったと思っています。

介護をしていると、『認知症』だとか『介護』という言葉を聞いただけで何となく心が重くなってしまいますが、『認知症』かどうかに関係なく、人として健やかで幸せに生きるには、という内容の講演だったので、気分が塞ぎこむこともなく、笑いの多い講演でした。

 

最後に、

人生を健やかに幸せに過ごし生きるためには、

  • 人とのつながりをもつ
  • 笑顔でいる(作り笑いでも充分に効果あり)
  • ポジティブとネガティブは3:1の割合で
  • 人に感謝をしたり寝る前に今日あった3つの良かった出来事を挙げて幸せ度を上げる
  • 目の前の人に愛情を注ぐ(いつかその愛情が自分に返ってくる)

 

一度きりの人生ですものね。

今よりももっともっと幸せを感じられる人生にしていきましょうね♪

 

 

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