繭(まゆ)のつぶやき

母がトイレのフタを閉めなくなったワケ。 それは『言葉選び』がポイント?!

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こんにちは、天乃 繭です。

 

以前の記事『認知症の人は新しい物・事には馴染めない?!良かれと思って購入した便フタ自動開閉トイレ、ついに壊れる?!』でも書いたように、母がトイレを使いやすいようにと、自動でトイレのフタが開閉するタイプのものに替えたのですが、『開けたものは閉める』という習慣が身に付いてしまっている母は、自動で閉まるから手で閉めなくても大丈夫と何度言ってもフタを閉めてしまっていました。

せっかく買い替えたトイレなんだから壊れては大変と思い、トイレのフタに

フタ、しめないで!!

と書いて貼っておいたのです。

これでもう大丈夫、さすがに閉めたりはしないだろう、と思っていたのですが、甘かった!!

フタを閉めるために手を伸ばせば必ず目に入るように貼っているにもかかわらず、絶対に閉めてしまうんです。

自動のものを手で無理やり閉めようとするから、ガガガガガッ、ともの凄い音がしてました。

このトイレのフタに関して、何度強い口調で母を咎めたことでしょう。

 

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母の行動は、『嫌がらせしてる?!』 って思えてしまうほどでした。

そんな母のことが理解できずに、かかりつけ医を受診した時に先生に聞いてみたんです。

その時のことは『認知症の人にとっては、紙に書いて貼っても全く関係ない?! 実は目に映ってはいなかった!!』に書いているんですが、先生が言うには、認知症の人は貼り紙を見ていても、今自分がこれをするんだ、となるとそのことに集中をしてしまって、貼り紙はただ目に映っているだけになっているんだと。

なので、貼り紙をしてもそれはムダだと言われてしまいました。

 

それでも私はそのまま貼り紙をしておいて、母がトイレに行くたびに、フタは閉めないよう声をかけていたんです。

でも、母はトイレから出てくるときにはすっかり私が言ったことは忘れてしまって、またフタをガガガガガッと言わせながら閉めている状態が続いてました。

なぜわからないのか、どうしたらわかってくれるのか。。。。

ホント、途方に暮れちゃいますよね!!

 

そんなことを繰り返しているうちに、とうとうフタが壊れてしまったんです。

フタだけではなく、自動に設定していたものは全て反応しなくなってしまって。。。。

奮発して買ったトイレだったのに~!!  😥  

1年ぐらいで壊れるなら、今まで通り、全部手動のトイレにしておけばよかった!!  😥 

そうすれば高いお金を払うことも壊れることもなかったのに!!   😥 

私の正直な感想です!!

 

フタが壊れてしまった上に、貼り紙がフタと便座の間に挟まれて紙の端っこだけがヒョロヒョロ出ていたり、挙句の果てには剥がされてゴミ箱に捨てられてました。

ビックリです!!

そこまでやるか~?!

ですよね、まったく!!

 

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こうなったらもうフタを取り外すしか方法はないかな、と思っていたのですが、ふと思いついたことがあって、ダメもとでもう一度貼り紙をしてみることにしたんです。

かかりつけ医には、貼り紙はムダと言われているし、家族にももうムリだと思うよ、と言われていたのですが、もしこれでダメならフタは取り外そうと決めて、もう一度貼り紙を貼ってみました。

 

私が思いついたことというのは。。。

もしかしたら『フタ』という単語がわからないのかも

『フタ』を別の言葉に変えれば理解できるのかも

この2つです。

 

そこで今回貼り紙に書いた言葉は、

故障中!! さわらないで

です。

 

一見、『故障中』のほうがわかりづらいようにも思いますが、『フタ』のように固有名詞ではないほうが理解しやすいかもしれないと思って。

で、前回まではセロテープで止めていたのですが、今度は切迫感を出すためにガムテープを使って、それもちょこっと止めるのではなく、必要以上に長く切って大袈裟に止めてみたんです。

 

結果やいかに!!

そのように貼り紙をして1ヶ月ぐらいが経ちました。

なんと、なんと。。。。

母がフタを閉めることは一切なくなりました~!!

やったぞ~!!

です。

 

あれだけ言っても閉めてしまったフタですが、今フタを触ることはないですね。

もっと早くからこうしておけばよかったです、結果論ですが。

そうすれば母に怒鳴ることも、母が混乱してイヤな思いをすることもなっかたのにね。

 

かかりつけ医は、認知症の人は貼り紙をしてもムダだと言いましたが、母の場合にはやっぱり『フタ』と言われてもどれが『フタ』なのかわからなくなっていたのですね。

『フタ』がどれなのかわからない、と言ってくれればもっと早くに他の対策も立てられたのに、そのへんはまだ見栄とかがあって、なかなか『わからない』と言うことが母も言えなかったんだと思います。

認知症になったとはいっても以前のまま持っている親の『見栄』と私達家族との『思い』はなかなかマッチしないところが、介護していく上で大変なところですよね。

 

私達にとっては、なかなか理解しがたい部分ではありますが、自分達の常識で物事を見るのではなく、何をどうすることが、またどの言葉を選んで使っていけばより理解してもらえるかを模索していくことが大切なんだな、と改めて思った出来事でした。

 

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