こんにちは、天乃 繭です。
母のかかりつけ医を変えることにしました。
以前(一番最初の頃)の記事でも書きましたが、母は今まで病院はもとより近所の町医者にすらかかったことががなく過ごしてきたんです。
いわゆる『医者嫌い』ってやつですね。
なので、もちろん『かかりつけ医』なるものはなく。
もしかして認知症?! もしそうなら、介護保険の手続きやデイサービスなども検討しなければ! とは思っていても、お医者さんに診断してもらわなければ何も始まりません。
時間ばかりが過ぎてしまって、とにかくこの時期は苦労しましたね。
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そんなある時、突然に意識を失って救急車で病院へ搬送されたこと、そしてその1週間後に自宅の階段から転落して再び救急車で病院へ搬送されたことをきっかけに、何故そうなったのかはわからないのですが、今までの医者嫌いがウソのように病院へ行くのを嫌がらなくなったんです。
そしてその時から昨年末までの2年間、今の病院の先生に母のかかりつけ医として診てもらってきたのです。
母がお世話になっていたお医者さんは一般内科ももちろんやっているのですが、老人、特に認知症に関して力を入れているこの辺りではとても評判のいいお医者さんだったのですが、その先生一人だけの診断ではなく、他の病院の先生の見解を知ることもいいんじゃないかな、との思いから、今回の病院を受診してみました。
新しく行った病院の初診では、一人当たり1時間の枠を取り、ゆっくりとじっくりと診るのだそうです。
とても穏やかに明るい表情で話される先生で、こちらの緊張もほぐれていく感じでした。
初めは母と雑談ぽく話をし、リラックスした頃に認知症の診断テストをやりました。
今まで母はこの認知症テストを2回受けているのですが、今回は過去2回のテストにプラスαで色々なことをやりました。
名前や生年月日、年齢、季節、今日の年月日、家族構成、3つの単語の記憶、100から7をひいていく、などは以前やったテストと同じ内容です。
今回はそれに加えて。。。
- 5文字程度の単語を逆さまから言う(例:日本地図 ⇒ ずちんほに)
- 3つのランダムの数字を逆から言う(例:6・8・3 ⇒ 3・8・6)
- 道具箱に入っている5つの物(例:時計・歯ブラシ・カギ・えんぴつ・スプーン)の一つ一つの固有名詞を言ったあとに、その道具箱のフタを閉めて、中に入っていたものを思い出しながら言う
- 今いるところはどこか(例:病院・学校・家など)
- 病院名は何か
- 今いるのは病院の何階か
- この病院のある都道府県は
- 東京都は日本の中で何地方になるか
- 紙を半分に折る
- その紙に、何でもいいので短文を作って鉛筆で書く
- 紙に印刷されている短い文章を読む
- 紙に書かれている2つの五角形が組み合わさった図形を見ながら全く同じように書く
- 紙に書かれた立方体を見ながら全く同じように書く
- 紙に円を書き、数字を書き足して10時10分の時計を書く
- お医者さんと同じ手の形を作る(2種類)
などなど、付き添っている私でも疲れてしまうぐらいの時間、色々とテストをしました。
結果は、20点満点中の11点。
点数的には昨年10月にやったテストより1点下がってしまっていました。
けれど、初めての病院・初めての先生という新しい環境の中で緊張しながらやっているので、1点下がったものの実際は昨年10月と変わりない、とのことでした。
また、記憶に関してはほとんど出来ていなかったので、『書く』という作業もほとんど出来ないのではないかと先生は予測していたようなのですが、母は美術大学を出ていることもあり、手作業のものに関しては私も驚くほどの出来栄えで、先生にもとてもよくできていると褒められていました。
ここでちょっと余談なんですが、上記のテストをやった時の母の珍回答を紹介しようと思います。
隣で聞いていて、母の珍回答に思わず笑っちゃいました。
<年齢>
実際は、82歳 ⇒ 母の回答は、初め30代、最終的に20代
これには先生もホント驚いてました。
どれだけサバ読んでいるんでしょうね?!
鏡見てちょうだい、鏡をっ!!
<私について>
実際は、娘 ⇒ 母の回答は、友人
お医者さんが、娘さんだと思うけどと言っても、それに対して思いっきり否定して『いいえ、娘なんかじゃなくて友人です』と 😥
そんな勢いで否定しなくたっていいんじゃないの?! と思うほどの否定っぷりでした。
私の名前は言えてるんですけどね~、それでも頑なに『友人です』と言う母でした。(笑)
そして時には、私は母の『姉』にも『母親』にもなってます。
大忙しの『私』です。
<今日の年月日>
実際は、もちろんのことながら、平成 ⇒ 母の回答は、大正・・・
えっ? 大正?
今はもう平成も終わろうとしているのに、母の中では大正時代に!!
母自身もまだ生まれていない時代なのに、何故『大正』。。。?
<家族構成>
実際は、私と私の家族 との同居 ⇒ 母の回答は、自分の祖父母と母親と兄弟 との同居
母の祖父母やお母さんなんて、もうとっくの昔に亡くなっているんですけどねぇ。
自分の年齢を20代と言っていたぐらいだから、独身時代が母にとっては一番楽しかった時代なのかもしれないですね。
更には、母の旦那(=私の父)について聞かれた時には、初め、自分は結婚したことはない、なんて言っていましたが、最終的には2回結婚しました、と 😯
えぇ~、いつ2回も結婚したのぉ~?! です。
お医者さんも『2回も結婚なさったんですかぁ? それはスゴイ!!』 なんて言ってました。(笑)
母は、父のことはすっかり忘れてしまっているんです。
亡くなった父を思い出して悲しい思いをするよりかはいいのかもしれませんが、それにしても母のことをとても好きだった父が何だかかわいそく思っちゃいます。
<時計の絵>
実際は、〇を書いて数字を書き込み10時10分の時計を書く ⇒ 〇を書いたあと、人間の顔を書いた
〇を書いた時、人間の顔の輪郭みたいになっっちゃった、と言っていたのですが、それをきっかけに、いつのまにやら時計ではなく人の顔を書くんだとすっかりすり替わってしまったんですね。
頭に思っていても、今、目に映っている物にすっかり変わってしまうことはよくあることなのですが、それでもビックリです!
などなど、母の珍回答にビックリ仰天!!でした。(笑)
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このテストのあと、以前心房細動があったことから、再度心電図の検査を行い、そのあと血液検査をして帰ってきました。
時間をかけてゆっくりととても丁寧に診てくれた印象があります。
以前気になっていた新たに処方された薬も飲まなくていいとのことでした。
これに関しては、本当によかったと思っています。
そして今まで飲んでいた薬も1種類は今後やめる方向にすると。
薬にのみ頼るのではなく、薬は本当に必要なものだけを服用し、あとは本人または周りの人のサポートで本人の持っている力を最大限活かしていきましょう、という方針のように感じました。
思い切ってかかりつけ医を変えて、本当によかったと思いました。
最後に。。。
母が心電図を取りに行っている間、先生と2人きりになった時に話していたことなんですが。
先 生:家にいる時に、夜ご飯の準備などの家事を、できる範囲で手伝ってもらったらどうですか?! 器用そうだし。
私:私も、母が何かできることを、と思って、調理はさすがに危ないので、出来上がったおかずをテーブルまで運んでもらったりするんです。
その時に、『このおかずを赤いお箸が置いてあるところに運んでね』と言うのですが、テーブルまで運ぶことはできても、赤いお箸のところに置くことができない。
赤いお箸がどれなのかがわからない状態なんです。
私も仕事から帰ってきて慌ただしく作っているので、母に手伝ってもらうことでかえって時間がかかってしまったり、イライラして強い口調で言ってしまったり、となってしまうんです。
これを聞いた先生が、認知症の人は2つのことを言われると混乱して出来なくなってしまうので、1つ1つ言うようにしてみてください、と言うのです。
2つのこと?
私は、赤いお箸のところに持って行って、と言っただけなのです。
これって、1つの動作なんじゃないの?
先生曰く、
これは、
1. テーブルまで持って行く
2. 赤いお箸のところに置く
という2つの動作が組み合わさっているんだそうです。
全然気付きませんでした!!
驚きです!!
なので、先生が『お母さんに何か頼んで出来なかった時に、2つ以上のことを言ってしまってないか検証してみてください。 1つ1つに分けて言うとできるかもしれませんよ』と。
毎朝着替える時に、寝巻きのズボンを脱いで、はい次はこのズボンをはいて、と1つ1つ言わないと洋服を着ることができないことは既に経験済みであったはずでしたが、それ以外のことは認知症の人の立場に立てていなかったことに気付かされました。
1つ1つの指示を出すためには、付きっきりになっていないと、そして余裕がないとできないことも多いと思いますが、これからは色々なことに注意をしながらやってみたいと思っています。
私と同じように、言ったようにやってくれない、と思っている人がいたら、2つ以上のことを言ってしまっていないか振り返ってみてください。
そして、1つ1つ言うよう心掛けてやってみるとうまくいくかもしれませんよ。
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