こんにちは、天乃 繭です。
『あれ?なんか変?もしかして認知症?早期発見、早期治療が大事なんだから』とわかっていても、何と言って病院を受診してもらうか悩みますよね。
本人にとっても家族にとっても、この段階の時が一番難しい時期だと思っています。
立ちはだかる大きな壁!!って感じですよね。
今、テレビや新聞、雑誌などで『認知症』という言葉を耳にする機会、目にする機会は非常に多くあるので、親本人が『このところ何か変だから病院へ行って診てもらうわ』と言ってくれれば何の問題もないのですが、このようなケースはほとんどないんじゃないかな、と思っています。
なぜなら、本人も『年齢からくる老化』と思っていたり、変だと気付いていても
『認めたくない』
『家族に異変を知られたくない』
などの思いから、自分から受診をする、と言うことはほとんどないのが現状なんじゃないでしょうか?!
本人が言わないのに、私達家族のほうから『病院へ行って診てもらおう』とはなかなか言い出せないですよね。
私のまわりでも、親のもの忘れなどがひどくなってきて認知症の疑いが大だと思っているから早期に病院の受診を勧めたいけど、親自身も自分が何か変と気付いているみたいだし自分から何も言わないのに、こちらから病院へ行ったほうがいいとはなかなか言い出せないで困っている、という話を聞いたりします。
では、うちの場合はどうだったかというと。。。。。
私の母は昔から大の病院嫌い。
かかるお医者さんといえば、せいぜい歯医者さんぐらいで。
それも、もうどうにもならないぐらいになって初めて仕方なく診てもらう、といった感じ。
なので、認知症診断のための病院受診の勧めなんて、とんでもない!でした。
母がおかしいことはかなり前から気付いていましたが、なかなか母本人には言えず、時ばかりが過ぎてしまって。
言い争いをした時などには、売り言葉に買い言葉的に『絶対におかしいから病院に行って診てもらったほうがいいからっ!!』なんて勢いに任せて言ったことは何度かありますが、母からは毎回拒絶され。
たまに『わかったわよ!そんなに言うんなら行って診てもらえばいいんでしょ!』なんて言う時もありましたが、もちろんそんなのはその場限り。
次のときには『大丈夫だから。病院へは行かないわ!』と。
そんなことの繰り返しばかりでしたね。
でも、とにかく何とかしなくっちゃ!!
ということで、私がしたことというのは、
地域包括支援センターに相談に行ってみる
でした。
区(市)役所に直接行くよりは敷居が低く、親しみやすさが感じられたこと、それに、病院を受診したくない、と言って悩んでいる家族はうち以外にもきっと多いはず。
その他色々なケースを見て知っているはずだから、良いアドバイスをきっとしてくれるだろう、と期待して行ってみたのです。
ところが、ところが。。。。。
病院受診をどう勧めればいいか、の良きアドバイスを聞きたくて相談に行ったのに、それに対するアドバイスは全くなく、ただただデイサービスに通うことを勧められ。
でもデイサービスに通うためには、医者の診断が必要だから、とにかくまずお医者さんにかかって診てもらってください、とのこと。
医者にすんなりかかってくれれば、何の問題もないっていうの!!
おまけに、受診を嫌がるようであれば、自宅に往診に来てくれるお医者さんを見つけてみては、ですって。
医者嫌いなんだから、病院受診だろうが、往診だろうが、どちらも同じなのに、その辺のことはさっぱりわかってもらえず。
結局、いい方法なんて、全く教えてもらえませんでした。
母のような医者嫌いでかかりつけ医をもたない、というほうが今どき珍しいのかもしれませんが、期待して行っただけにガックリでした。
高齢者に対する様々なことを専門としている地域包括支援センターに行っても収穫なしで、またまた途方に暮れてしまい、時間ばかりがどんどん過ぎてしまって。。。
その後、母が病院を受診したときには、あれ?なんか変?もしかして・・・と思ったときからかなりの年月が経ってのことでした。
とは言っても。。。。
受診を勧めるのにいい方法を見つけて、母も納得した上で受診したわけではないのです。
昨年、母が家の階段から落ちて大ケガをし、救急車で搬送される出来事が。
階段から落ちたときに頭を打っている可能性があるので、搬送先の病院でMRI検査を。
その時に認知症になっている可能性が大である旨をお医者さんに告げておいたのです。
何十年と健康診断すら受けずにきていたのですが、この救急搬送をきっかけに、色々なことがわかり、結果的に不幸中の幸いとなったのですが、不思議なことに、あれだけ、あんなにず~と嫌がっていた病院受診も以後全く嫌がらなくなりました。
何がどうなっちゃったんだか。。。。。
今までのあの嫌がりはいったい何だったんだ~!!っていうぐらいです。
ま、素直に病院に行くようになってくれたから結果オーライなんですけどね。
そんなわけで、残念ながら、受診はこうやって勧めたらいい、とういう私の実体験からの方法を紹介することはできないのですが、私が母を受診させるにはどうしたらいいか悩んでいたときに知った、
受診を勧めるにあたり気を付けるべきこと
を以下に書いてみますね。
何かの参考になればいいのですが。
スポンサーリンク
目次
どうやって親を上手に受診させるの?コツはあるの?
認知症に限らず、どんな病気も早期発見・早期治療はとても重要ですよね。
そうなんです。
上でも書きましたが、親本人が自ら受診すると言ってくれれば何の問題もないのですが、大抵の場合は、家族がなかなか言い出せなかったり、親本人が行きたくないと言って受診を嫌がることがほとんどだと思います。
一日も早く受診をし、認知症と診断されれば早くに適切な治療をして進行を遅らせながら現状を少しでも維持していきたい、と誰でもが願うところですが。。。
受診前のやってはいけないこと 2つ!!
親本人が受診を嫌がるからといって、やってはいけないことがあります。
それは。。。。
- 本人に何も相談せずに家族だけで受診を決めてしまうこと
- うそをついて病院へ連れて行くこと
の2つです。
本人に何も相談せずに家族だけで受診を決めてしまうこと
早期診断、早期治療を!と思うあまり、親はもの忘れがひどくなっているのだし、きっと何もわからないだろうからと、家族だけで病院受診を決めてしまうのは良くないんです。
自分には何も相談をしてくれなかったこと
自分に相談したところでわからないだろうと家族から思われたこと
に親はとても傷ついてしまうのです。
うそをついて病院へ連れて行くこと
もう一つは、うそをついて病院へ連れて行くことです。
これも絶対にやってはいけません。
親が病院受診を嫌がるから、一緒に買い物に行こうと言って連れ出して実は病院に行く、などです。
これも、大変に傷つけてしまいます。
この段階のときには、本人も、『あれ?』って思っている時期なのです。
何の心の準備もできないまま、家族にはウソをつかれて病院に連れて行かれてしまうのです。
この状況を親の立場になって想像してみてください。
もし自分だったら。。。。
やっぱり絶対イヤですよね!
家族の信頼関係って、とっても大事なんです。
ウソをつかれたということで家族の信頼関係が崩れてしまうと、それが基で後々様々な問題行動につながってしまう可能性も出てきてしまうのです。
なので、ウソをついて病院を受診するのではなく、多少時間がかかったとしても、もの忘れや認知症は決して恥ずかしい病気ではないことをわかってもらって、受診したいものですね。
なかなか簡単にはいきませんが、ウソをついて早期受診はしたものの、家族の信頼関係が崩れてしまってその後の生活がとても大変になってしまうよりは、例え病院受診がなかなかできず症状が多少進行してしまったとしても長い目でみれば親本人にとっても私達家族にとってもずっとそのほうがいいと思いますよ。
スポンサーリンク
まとめ
結論から言うと、親に受診を勧めるのにこうしたら絶対にいい、という方法は残念ながらないように思います。
でも、親が認知症かも?と思った時に、早期に受診をし、早期に治療をして進行を遅らせ、今とあまり変わらない生活を長くしていきたいと思うのは誰もが同じですよね。
でも、親本人が受診を希望する場合には何の問題もありませんが、もし受診を嫌がった場合には、
- 本人に何も相談せずに家族だけで受診を決めてしまうこと
- うそをついて病院へ連れて行くこと
の2点はしないよう注意しましょう。
認知症は、記憶など脳の知的機能の障害ではあるのですが、喜怒哀楽などの感情や自尊心は失われてしまうわけではないのです。
家族から上記のような対応をされると、大変傷つき、信頼関係などにも影を落とし、今後の症状にも悪影響を及ぼすことだってあります。
何よりも、
『大事な大事な家族であること』
『いつまでも元気でいてほしいこと』
を伝えることで、親本人も段々に受け入れていってくれると思います。
その人が育ってきた環境や性格などによって様々なケースがあり、スムーズにはなかなかいかないことも多々あると思いますが、とにかく無理強いはせず、親本人も納得の上で病院を受診できるといいですよね。
スポンサーリンク