こんにちは、天乃 繭です。
先日、私の知人が『母をデイサービスに通わせたいと思うのだけれど、初めての事で何もわからない。 デイサービスにはどんな種類があるんだろう?』って言ってました。
そうなんですよね、親の介護は突然にやってくるんです。
私達ぐらいの年齢になると親もかなり高齢になっています。
親の介護に関しては、いつかは自分にもその時がやってくる、その時に備えて今から『介護』について少しでも知っておかなければ、と誰でもそう思っているはずです。
でも、親が元気であるうちは『介護』の実感がないので、ついつい先延ばしにしてしまいがち。
そして気付いた時には、急を要するような状況になっていて、
よくわからないままに・・・
ということがほとんどなんじゃないかと思います。
親の介護が必要となった時、仕事をしていたら一日中家にいてみてあげることはできないですよね。
また、もしそれができたとしても毎日毎日のこととなれば心身の負担は大きいです。
介護離職とならないためにも、心身の負担を少しでも減らすためにも、デイサービスを利用していくのがいいと思いますが、初めての場合には、デイサービスと言ってもどのような種類があるのかもわからないと思いますので、今回は、施設に通って受けるサービスである『デイサービスの種類』についてお伝えしたいと思います。
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介護保険で利用できるサービスは?
施設に通って受けるサービスである『デイサービスの種類』について説明する前に、まずは介護保険で利用できる介護サービスについて、どのようなものがあるのか簡単にみてみましょう。
なお、以下に説明するサービスは、要介護認定1~5の人を対象とした内容となっています(要支援1・2は除きます)。
介護保険で利用できるサービスには、大きく分けて以下のようなものがあります。
- 自宅で受けるサービス
- 施設に通って受けるサービス
- 「生活の場」として施設に入居して受けるサービス
- 住み慣れた地域で生活できるための「地域密着型」で受けるサービス
などがあります。
<自宅で受けるサービス>
これは、自宅にホームヘルパーさんや看護士さんなどに来てもらって受けるサービスで、以下の5種類があります。
・訪問介護
ホームヘルパーさんが自宅に来て、食事やトイレの介助などの「身体介護」や、洗濯・掃除・買い物などの「生活援助」をしてくれます。
・訪問入浴介護
介護職員や看護士が自宅に来て、専用の浴槽で入浴の介助や健康チェックなどを行います。
・訪問リハビリテーション
理学療法士や作業療法士などが自宅に来て、手先を使った訓練や運動などによる機能訓練などのリハビリを行います。
・訪問看護
看護師が自宅に来て、病状のチェックや医療機器の管理、そして医療措置などを行います。
・居宅療養管理指導
医師や歯科医師、薬剤師などが自宅に来て、薬・食事・口腔ケアなどの管理や指導を行います。
<施設に通って受けるサービス>
これは、送迎車で迎えに来てもらって施設に行き、他の利用者さん達と共に様々な取り組みをしながら一日を過ごして、また送迎車で自宅まで送ってもうらうサービスとなります。
・デイサービス(=通所介護)
一般的に言われている「デイサービス」がこれにあたります。
通所介護施設に通って、日常生活上の支援や生活機能の維持向上のための支援を受けます。
・デイケア(=通所リハビリテーション)
医療機関や老人保健施設に通って、日常生活上の支援や生活機能の維持向上のためのリハビリを受けます。
<「生活の場」として施設に入居して受けるサービス>
これは、生活の拠点が自宅ではなく施設となり、そこでサービスを受けて生活をします。
・特定施設入居者生活介護
介護付有料老人ホームなどに入所して、食事やトイレの介助、機能訓練など、介護やリハビリが受けられます。
・特別養護老人ホーム(=介護老人福祉施設)
自宅での生活が困難で常に介護が必要な人が入所をして、日常生活上の介護や支援を受けます。
・老人保健施設(=介護老人保健施設)
一定期間入居して、リハビリなどを行いながら、自宅での生活復帰を目指します。
・ショートステイ(=短期入所生活介護)
老人保健施設(=介護老人保健施設)などに短期間入所して、食事やトイレの介助、機能訓練などが受けられます。
なお、入所期間が30日を超えた場合には、31日目からは全額自己負担となります。
・医療型ショートステイ(=短期入所療養介護)
特別養護老人ホーム(=介護老人福祉施設)などに短期間入所して、医療上のケアや機能訓練などが受けられます。
なお、入所期間が30日を超えた場合には、31日目からは全額自己負担となります。
<地域密着型で受けるサービス>
『地域密着型』というのは、介護を必要とする高齢者が住み慣れた地域で生活していけるよう、その地域の住民のために提供されている施設で、その地域の住民のみが利用できます。
・夜間対応型訪問介護
夜間の定期見回りや自宅訪問などのサービスを組み合わせて利用することができます。
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
定期見回りや随時・緊急時に対応して日常生活上の支援を行います。
・小規模多機能型居宅介護
小規模多機能ホームで、「通う」ことも、「自宅に来てもらう」ことも、「泊まる」こともでき、それらを組み合わせて利用することができます。
・地域密着型通所介護
定員18人以下の小規模な通所介護施設に通って、日常生活上の支援などが受けられます。
・認知症対応型通所介護
認知症の人が、通所介護施設に通って、日常生活上の支援などが受けられます。
・グループホーム(=認知症対応型共同生活介護)
認知症の人、5~9人の少人数で共同生活をしながら支援を受けられます。
・特別養護老人ホーム(=地域密着型介護老人福祉施設)
定員29人以下の小規模な特別養護老人ホームで、日常生活上の介護や支援を受けます。
如何でしたか?
簡単な説明ではありますが、介護保険で利用できるサービスを挙げてみました。
たくさんありますよね。
似たような名前が多い上に、その内容の違い等も一般の私達にはわかりづらいですので、自分達のライフスタイルや利用する人の状況に応じたサービスを受けられるよう、ケアマネージャーに色々と相談してみるといいですよ。
さて、いよいよ今回のキーポイントとなる、そして私達がまず最初に介護保険のサービスを利用する時に手軽で身近となっている『デイサービスの種類』について紹介したいと思います。
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デイサービスの種類は?
親の介護が必要となった時、その状況は様々なので一概には言えませんが、
・日中、一人にしておけないから
・外出しなくなってしまったから
・人としゃべる機会がなくなってしまっているから
・他の人達と交流を持つ事で楽しく過ごしてもらいたいから
などなど。。。
そのような理由で、デイサービスを利用する人は多いのではないでしょうか。
要介護認定も受けて、いよいよデイサービスにと思っても、デイサービスにはどのような種類があるのかもわからず戸惑ってしまうこともありますよね。
そこで、デイサービスにはどのうような種類があるのかをここでみていきたいと思います。
デイサービスの種類には、大きく分けて。。。
- デイサービス(=通所介護)
- 地域密着型デイサービス
- 認知症対応型デイサービス
- 小規模多機能型デイサービス
の4種類があります。
1つ1つ説明していくと。。。
<デイサービス(=通所介護)>
一般に言われている『デイサービス』がこれです。
上記の『介護保険で利用できるサービス』でも書きましたが、通所介護施設に通って、日常生活上の支援や生活機能の維持向上のための支援を受けます。
朝、車で自宅まで迎えに来てもらって、バイタルチェック、入浴、小物作りなどの趣味活動、昼食、機能訓練、脳トレ、おやつ、レクリエーション、などなどを他の利用者の人達と一緒に行って一日を過ごし、帰りの時間になると車にて自宅まで送ってきてくれます。
デイサービス(=通所介護)選びなどについては、以前紹介させてもらったので、こちらも併せて是非読んでみてくださいね。
また、上記でも紹介した『デイケア』もありますが、デイケアの場合には、デイサービスとは違って誰でもが利用することはできません。
医師が認めた人のみが利用できるサービスで、医師の指示に基づいて理学療法士や作業療法士による機能訓練などが行われ、医療的なケアやリハビリが中心となっています。
<地域密着型デイサービス>
地域密着型デイサービスは、介護が必要となった状態になっても長年住み慣れた地域を離れることなく生活していけるよう、市区町村の事業者が地域住民のために提供しています。
地域密着型であるため、定員も18人以下で、穏やかでアットホームな雰囲気の中で過ごすことができるのが特徴です。
一日の流れや内容は、通常のデイサービスと同じです。
利用料は、要介護度、利用時間など、同じ条件の場合、通常のデイサービスより若干高くなります。
<認知症対応型デイサービス>
通常のデイサービスでは、要支援の認定を受けた人から要介護の認定を受けた人まで様々な人が利用していますが、認知症の症状が重い場合には利用を断られてしまうこともあります。
そのような認知症の症状の重い人に対応したのがこの『認知症対応型デイサービス』なんです。
認知症対応型デイサービスは定員12名以下となっていて、認知症介護に関する基本知識と経験豊富な熟練スタッフが対応しているケースが多いです。
ですが、認知症対応型デイサービスの事業所は全て「地域密着型」となっているため、地域によっては事業所の数が少なく、利用が限られてしまうといった問題点もあります。
一日の流れや内容は、通常のデイサービスと変わりありませんが、通常のデイサービスよりも利用する人とスタッフとが緊密で、お互いの信頼関係を築いていくことに重点が置かれています。
利用料金に関しても、介護が手厚くなっている分、通常のデイサービスよりも高くなっています。
<小規模多機能型デイサービス>
小規模多機能型デイサービスは、地域密着型デイサービスの1つなので、利用する人が住んでいる地域以外の施設のサービスを受けることはできません。
できる限り自立した日常生活を送ることができるよう、「通うデイサービス」で支援や介護を受けることを中心に、「自宅に来てもらう訪問介護」や「泊まるショートステイ」を組み合わせて利用できる複合的なサービスとなっています。
通常のデイサービスとの違いとしては、
・一人一人に合せて、必要な時に必要なだけサービスを受けることができる(時間・曜日など)
・通い・訪問・泊まり、の全てにおいて、緊急時にも臨機応変な対応が可能
など、かなり柔軟な対応が可能となっています。
利用料金に関しては、1ヶ月あたりの料金となります。(他のサービスでは、1回あたり、又は1日あたり、の料金となっていることがほとんど)
如何でしたでしょうか?
一口に『デイサービス』と言っても色々な種類がありますよね。
上記の4つは大きく分けたものであって、1つ1つには更に細かくそれぞれ独自の特色もあります。
まずは、上記4つのうちどの種類のデイサービスに通うのがベストなのかを決めたあと、更に絞り込んでいくのがいいのではないでしょうか?
私の母も、1つは通常のデイサービスに、もう1つは地域密着型のデイサービスに通っています。
住んでいる地域や、その施設によっても色々と違いはあると思いますが、母が通っている2つのデイサービスにはあまり大きな違いはないです。
通常のデイサービスは、施設の外観や室内の様子、取り組みなど、典型的なデイサービスだと思います。
それに比べて、地域密着型のデイサービスは少人数ということもあり、より家庭的だと感じています。
どちらがいいのかは、通う本人の性格等にもよりますよね。
以前も書きましたが、母はおっとりとした性格だったので、地域密着型の少人数のデイサービスのほうが合っていると思っていましたが、実際に通ってみると通常のデイサービスのほうが合っているようです。
母の通っている通常のデイサービスは、認知症対応型デイサービスも手掛けているので、熟練スタッフがいて認知症の人の対応も上手なのかもしれませんが。。。
なので、出来る限り色々と見てみることをお勧めします。
見学しただけで全てを知ることはできませんが、それでも色々なことを比較することはできますものね。
契約を交わしてしまったから、合わないけれどそのまま通うしかない、なんてことはありません。
一般的な契約と違って、介護における契約は、合わなかった時にはすぐに解約することができるんです。
なので、合わなかったときには我慢せず、すぐに変更して合ったデイサービスを見つけてくださいね。
時間のない中、デイサービス選びも大変だと思いますが、一日の大半を過ごすデイサービスです。
自分達のライフスタイルに合った、そして何よりも通う本人にとって一番居心地のいいデイサービスを選んでくださいね。
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